「―・・から、 大丈夫だから。 ね。 大丈夫だよ 」 トン、トン、トンと、 しがみ付くように泣いて抱かれているあたしの背中を、 恋人はなだめるように優しく打った。 あたしが発した言葉は、 「ごめん・・っ ごめんなさい―・・ 」 だけだった。 ◆◆◆ 試験勉強のために、恋人が研究室へ泊りこんでいた3日の間。 あたしの身の回りでは、違う男の影があった。 それは、誰かを好きになったということではなく、 むしろその逆で、あたしはひとつの好意を贈られていた。 しかしそれだけだったら、すでに恋人にも伝えてあった。 恋人はすでに2日間泊まり込んでいて、 どんなに遅くても今日は帰ってくるだろうと思っていた。 あたしは、 彼のいない間のある出来事に、どうにも精神的に参っていた。 だから本当は、その日どうしても帰ってきてほしかった。 でも勉強をがんばる恋人に、そんなことを言えるわけもなく。 そして同時に、 どう、恋人に謝ろうかと、そればかりを考えていた。 しかし、結局恋人は3日間泊まり込むことになり、 待ちわびていたものの、その夜も帰っては来られなかった。 ◆◆◆ 「おかえり」 そう言うタイミングと、 いつもおかえりの言葉に付属するそれに対して、 こんなに警戒したこともなかっただろう。 あたしは、きっといつもと変わらない様子で、 そう言って“おかえりなさいのキス”をした。 いや、変わらない様子で、して見せてるつもりだっただけかもしれない。 もうすでに、心は泣き出していたから。 そして、いつもと変わらない夕食とおしゃべりと、 のんびり寝支度をして、いつもと変わりはないけれど、 ひどく久し振りで懐かしい腕枕をしてもらった。 ◆◆◆ きっと、恋人は分かっていた。 最初から。 少なくとも、あたしに何かがあったことは。 そして、あたしがそれを どんなことがあっても、今は言わないことも。 ◆◆◆ 「―・・から、 大丈夫だから。 ね。 大丈夫だよ 」 いつも通り、寝支度をして横になったはずなのに。 トン、トン、トンと、 しがみ付くように泣いて抱かれているあたしの背中を、 恋人はなだめるように優しく打った。 あたしが発した言葉は、 「ごめん・・っ ごめんなさい―・・ 」 だけだった。 ただ、それだけだったけど。 あたしは何も言わなくて、彼は何も聞かなかったけど。 つもりじゃなくなった。 いつも通りのつもり じゃなくて、 いつも通り、いつも以上にあったかくなった。 しがみ付くように泣いて抱かれていたあたしを落ち着かせて、 抱きしめるようにしていた体を少し放し、 恋人は定位置のあたしの首の下へ、改めて腕を落ち着かせた。 そうやっていつもの腕枕をしながら、やさしい目でこっちをみていた。 「ねえ・・・聞かないの?」 息も落ち着いて、あたしは思わず 自分からそう聞いてしまった。 ん?と聞き返す彼の眼は、 一瞬、優しく笑ったようにも見えた。 「何も、聞かないの・・・?」 そう、もう一度聞きなおすと、恋人はしばらく黙った。 しばらく黙っていたその沈黙の間に、 あたしはその後彼にどんなことを聞かれて、 それをどんなふうに説明したらいいか、どう謝ったらいいか、 どう伝えたら正確なかのか、自分の気持ちはどうだったのか、 それを知らされて彼がどう思うのか、何が思いやりなのか、 つまり、 ・・・頭は真っ白だったのだけど。。 2008年、7月29日。 深夜。 あたしは、 恋人の、ひとつひとつ大切に考えて、大切に発せられた言葉たちを、 一生忘れたくないと思った。 それは、 あたしが思っていたような言葉ではなくて。 あたしが思っていたよりもずっと、深く、おおきくて。 だからずいぶんと驚いたんだ。 特別な台詞なんてひとつもなくて、 ドラマみたいでもなんでもなくて、 別に他の誰かが聞いても読んでも、驚くほどのもんでもない、 どこにでもある会話なのかもしれない。 でも、 あたしはびっくりした。 言われて、初めて思った。 今まで底だと思っていた恋人の想いの深さは、 もしかしたら、まだまだ浅瀬だったんじゃないかって。 どこまで、 深いところにあるんだろうって。 ◆◆◆ 続きを読む
[2008/10/11 12:38]
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2008年8月31日 前日は土砂降りだったけど、この日はお天気にも恵まれて。 恋人のご両親が、 代官山のレストランで就職祝いをしてくださいました。  レストラン、マダム・トキさすがにドレスコードがあるようなレストランで、 パシャパシャ写真を撮りまくるわけにもいかないので、笑 写真は公式HPよりお借りしました。 三谷幸喜作品の、 ドラマ「王様のレストラン」の舞台にもなったというレストランの佇まいは、 高級木材マホガニーの、赤く美しい光沢のある重厚な扉からなるも、 なんともアットホームな空間ともてなしで、とても心地の良いレストランです。 お料理は、今まで出会ったことがないようなフランス料理。 とてもとても、美味しいってことね   ◆◆◆ 夢中でいただいてしまったので写真はデザートだけになっちゃったけど。 ランチのコースは2種類で、それぞれメインが2つから選べました。 スマートではないかもしれないけど、せっかくなので、みんなそれぞれ違うものをチョイス。 ・・・しかしここだけの話、 あまりこのクラスのレストランでピクニック(お皿を持ち上げて交換したり、一口ずつ分け合うこと)は お行儀がよくないと思ったんだけど   普段から、いろんな美味しいものをいっしょに食べたくて、 シェアしながら食事をすることが多いので、 「ひと口あげるね」となってしまう我々。笑 お店の方々がとても親切で、 あろうことかお皿ごと回そうとしている私たちに、 「お手伝いしましょうか?」と微笑んで声をかけて下さったり   はじめに分けてもらうように伝えておけばよかったかなと、 食事中にハラハラしてしまった。笑 それにしても、 本当におなかの中が美しい味に埋め尽くされて、 その上最後には、なんとも贅沢な形でデザートが登場!!  このデザート、 実はワゴンの上に所狭しと並べられたたくさんの種類のデザートの中から、 好きなものをいくつでも選べるというもの! ちょこっとずつでいいから、 いろんな味を楽しみたいあたしには、感激のデザートでした  ◆◆◆ 就職のご報告をして、 彼は近況報告などして。 旅のお土産を交換したり、 おだやかに食事を楽しんで、 空間に心も栄養をもらって、 とても紳士的な接客に気持ちよくトキを後にしました。 本当に、こんなふうに素敵な場所を探してきてくださるおじさまや、 ご招待してくださるおばさまに感謝しています。 ごちそうさまでした。 今年もまた、12月のおばさまのお誕生日近くに お花でも持って行けたらいいなと思っています。。。 そうそう、 マダム・トキは、レストランウエディングもできるんだけど、 こんな豪華ながら落ち着いた雰囲気のレストランでの、 アットホームなウエディングも素敵だろうなぁって思ってしまった☆ ・・―その日、王様のレストランで。 では、また。
[2008/10/03 21:28]
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今、14歳・・じゃなかった、14才の母、が再放送してますね。  放送当時もこのドラマに一度触れたことがあったけど、 実は、とても気になっていたのに、時間が合わず見られなかったドラマ。 昨日、第四話の再放送がテレビでやってて、 昨日今日で、YouTubeで一話から最終話まで観た。 深い、ドラマだなぁって。 そりゃ、扱ってる題材がより一層そう感じさせるのかもしれないけど、 自分に娘ができて、 もし自分の娘が14歳で好きな人と結ばれて妊娠したら、 あたしはなんて言葉をかけて彼女を守り、悟し、心を通わせられるだろう。 もし、自分が14歳で妊娠してたら、 お母さんとお父さんにどう打ち明けて、 周りのものすべてにどう立ち向かっていっただろう。 あたしだって14歳の頃があったけど、 もう23歳にまでなってしまったあたしには、 結局過去の自分を想像するっていう、なんだか変な感じの空想しかできない。 あの頃の自分だったら・・・ その時自分だったら・・・ 23歳の母 だったら何も問題ないことが、 14才の母 では、想像を超えた苦悩が待ち受けてる。 あたしは、幸せな思春期だったし、 反抗期は極めて扱いづらい、口も態度も最悪な娘だったけど、 初めて大好きな恋人と結ばれてから、 あたしは暖かい幸せなぬくもりしか知らずにここまで過ごしてこれた。 そういえば、あったなぁ・・って今でも思い出すのは、 ママンとふたりで車に乗って、婦人科へ向かっていたある日のこと。 当時あたしは高校生で、 おなかの調子が悪いだの何だかんだ言って婦人科へと車を出してもらった。 「妊娠してないか心配だから」 って、不意に助手席でポロっとそう言ったあたしに、 「あら・・・そう。。。 なんか変だと思った。笑 そうならそうって言えばいいのに。 良かったわね、好きな人とそうなれたなら、お母さん安心した。 ほら・・好きでもない人にむりやりなんてことじゃなくて、 あんた幸せよ」 って、そう言ってくれたこと、よく覚えてる。 あの時のことを、お母さんはどれくらい覚えてるんだろう。 あんなことあったね、って当時のことを言っても、 「そう?そんなことあった?」って、きっと言うんだろうな。 命の大切さは、 「授かった命は、どんな状況であっても、責任をもって産みなさい」 それが出来ないと思うなら、しっかり避妊しなさいっていう、 りっか家の・・いや、母の教えでなんだか沁みるように感じてきた。 心から大好きな人となら、頭ごなしにダメとは言われなかった。 ただ、はっきりそんな風に言われたわけじゃなかったけど、 そうするなら産む覚悟もしときなさいって言われてるような気がしてた。 避妊だって、100%じゃないんだからって。 思えば、初めて彼氏ができたってママンに話したときから、 ずっとそう言われ続けてきたな。 りっか家はそのへんがとてもオープンな気がする。笑 ドラマを見て思った。 あたしたちの親は、どんな気持ちで、あの言葉を放ったんだろう・・ って場面が、きっとあたしが23歳の今になるまでに数えきれないくらいあって。 格好いいこと言おうとか、そんなんじゃなくて、 自分の子供に対して、まっすぐ向きあうからこそ出てきた自然な言葉なんだろうけど。 せめてあたしは、 思春期に自分が感じていた、 何もかもが入り混じって、あのコントロールもできないような爆発的な感情を、 少しでも忘れないように居たいと思った。 いつか出会うかもしれない自分の娘か息子に、 自分の親と同じように、苦悩して出た心からの言葉を伝えられるように。 自分とは全く違う一人の人間として産まれてくるけど、 それでも、少しでも痛みや苦しみや、誤魔化すためにつく嘘の重さや、 それらを和らげてくれた言葉のあったかさや、 親の怒りの熱も、はたかれた痛みも、あとから感じるその分の愛情も、 少しでも風化させずに、 彼や彼女を理解したり守るために役立つように。 完璧な親なんかいないし、 そんな立派な両親じゃないかもしれないけど、 あたしのお父さんとお母さんは、最高のお父さんとお母さんなのです。 最後に、出演者の素晴らしさに感動でした。 主演:志田未来、父:生瀬勝久ともに素晴らしかったと思うけども、 あたしは個人的に、母:田中美佐子の演技に感動しました。 素敵なドラマだったので、まだ観てない方は、 ぜひ。
[2008/09/10 00:29]
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 待ち遠しさ。 まるで、もう季節は移り変わったみたいに。 ◆◆◆ この雷雨の中、がんばって帰ってきてます。 10日間おつかれさま。 おふろをためて、待ちます。 続きを読む
[2008/08/30 00:25]
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あたしは、 演劇学科実行委員会 DEC006 shavA' dava(シャバダバ) を、 心から愛しています。 ふかし、かとぅ、あおさん、こーちゃん、にっしー、とおるさん、 こわたり、しょうくん、BIG、かつくん、ゆあさ、たくちゃん、 そしてつとむくん。 同期の誇りです。 本当に、感動したよ。 ありがとう。 ◆◆◆ 2008.8.26 (TUE) in GRAPE FRUIT MOON 【夏なのでワカメちゃんカットにしてください 2008 〜COUPY×贅沢PERFORMANCE〜】1 茶柱 2 Jack’0 3 夏樹&リアル 4 イクチヲステガ 5 TIMECAFE 6 shavA' dava 7 マリー・ローズ 8 尽(つくし) 9 裸子(らっこ) 10 姫やっこ 11 加藤貴之 12 男衆 後輩が、 歴代のDEC(デック) ←日芸演劇学科実行委員会でのパフォーマンス集団 を集めて、イベントをやりたいと立ち上がってくれた。 もう27、8になろうという大人も、 現役の若き冒険者たちも、 まるで芸祭みたいに馬鹿になって騒いだ日。 うん、 本当にグレフルの箱ん中が、 芸祭だったよ。 おまめさん、企画してくれて、本当にありがとう。 きっと生涯でみても、 最高に泣いて笑った黄金時代に、 タイムスリップしたみたいだった。 ◆◆◆ 歌い手も、パフォーマーも、めちゃくちゃクオリティ高くてさ。笑 先輩も、後輩も、マジで泣きながら裸子の映像とかみてさ。 パブロフの犬みたいに、 シャバの音を聞くと泣きそうに胸の奥から何かがこみあげてきちゃうし。 社会人になって、それぞれの生活があるのに、 バカやるために集まっちゃってさ。 ネタづくりとか、闇練とか想像するともっとヤバくてさ。 ヤツらのイキイキした、 あの頃と変わらない、めちゃくちゃ楽しそうな真剣な顔見て、 もうこらえきれんかった。笑  コイツら、こんななりして結構やるんです。笑 やっぱり、シャバと裸子はムリだわ。大好き。 さのじゅんとすーさんが夜なべして作った映像が、 またバカ過ぎてまぢ良くてww ラーメン屋のおっちゃんにカメラ持ってもらった上に、 ラーメン100円負けてもらうなんてなんて人たちだ。笑 でもでも、 やっぱかをるさんはずるいなぁ。 一番いいトコもってくもんなぁ  大学時代、いっこ上の、さのじゅんと、 かをるさんはめちゃくちゃ憧れだった。(みんなのアイドルなんww) ・・・まあ、現在さのじゅんはさておき。←ん、だいぶ打ち解けたの。笑 かをるさんは今でもめちゃくちゃ緊張して何話せばいいんだかわかんないし。笑 DEC005の方々は、いつかこの映像の上映会をやって、 夜通し飲み倒す日が来ると思いますが、 きっと絶対誰か泣くと思う。笑 素晴らしい出来栄えでした  はぁ・・・生裸子がみたいなぁ。 感極まって号泣だろうなぁ。 てゆか、シャバと裸子とマリー・ローズは、 結婚式でパフォーマンスしてほしいなぁ。笑 ん。このエントリーは完全うちわですいませんww ◆◆◆  で。これが男衆って、あたしたちが1年のときに4年生だった先輩たち。 今でもこの代の話をするときは“4年生マジ格好いい”っていっちゃう、 永遠に4年生な人たち。笑 上裸に黒ネクタイと黒ハットてww リョウさんめちゃくちゃイイ筋肉してるんですけど。笑 さすが。  前代未聞のマジ芝居始まるし。笑 夢中で見過ぎて、写真が少ないのが残念。 本当は、あたしたちも出ようとしてたけど。 あたしのせいで出演を断念したようなもの・・責任を感じます。 だけどやっぱり、シャバを見てやればよかったって気持ちになった。 だけどやっぱり、今回は見送って良かったとも思った。 あの現役さながらのシャバに並べたかどうか、正直わからない。 けど、DECの男子女子が両方出そろってたら、絶対最高だった。 と、いろいろ感じたけど、 とにかく、イベントに行けて良かった  と。これは2夜目の話。 1夜目は、こちらで↓ 続きを読む
[2008/08/30 00:00]
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家族っていうか‥親族って、 すごい繋がりだなって思った。 祖父母に会えるだけでも充分だったのに、 今度の帰省は、心に実り多き旅となりました。 ◆◆◆ 去年は、そういえばみんなで道後温泉に行ったなぁ。 今年もいとこのアロー家(仮名)とも帰省が重なっていて、 母屋に9人と1ぴき、一つ屋根の下でずいぶん賑やかで楽しかったー。笑 アロー家の子ども達は、末っ子長男姉二人なの。 姉弟すごく助け合うし、 両親の教えをしっかり受け止めてすくすく育ってきた、 とても素直で賢い、可愛い子たちです。 従姉弟家族と、自分の家族と、祖父母。 それから、今回の話題に上がったのが、 その場にはいなかったけども、産まれたばかりの甥っ子のトワ。 祖父母にしてみたら曾孫。 急に、 血縁ってものを感じた気がした。 それも、いがみ合うこともない、 とても温かい血のつながりの。 自分にこの祖父母があることも、 自分がこの両親のもとに生まれてきたことも、 将来ひとりのひとといっしょになって、 自分も新しい血の縁を築くかもしれないことも、 今までどこか漠然としていて、 けれど何の疑いもなく、あるべきものとして当たり前に思っていた。 だけど、その場に親族が集まってみると、 見えなかった縁が一気に可視化されたようで、 どうにも、時の流れと生まれ持った運命のようなものを、 あたしはびりびり肌に感じていた。 家族や、血の繋がりって、こゆことなのかーって。 体をめぐる血のあたたかさみたいな、 柔らかいぬくもりでつながってるあたしの親族を、 あたしはとても誇りに思う。 よく、祖父母はちっちゃなことで夫婦喧嘩してるけど。 あんなんいがみ合ってるうちになんてはいらんし。笑 後でネタになるくらい可愛いもんぢゃいww これからは、集まる席になかなか顔を出せなくなるかもしれないけど、 じじばば孝行も、出世払いのツケ含め両親への親孝行も、 弟や妹みたいなアロー家の子供たちや、トワとのつながりも。 大切にしたい時が大切にできるとき。 だから、今からまた改めて大切にしようと思う。 学生最後の帰省で実った、真っ赤な果実。 心の果実、この夏は豊作でした。
[2008/08/19 00:14]
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